「破船」

今日は夢の島マリーナに行ってクルーザーの整備を行う予定だったが、雨のため中止。久しぶりに部屋でゆっくり読書をした。

「破船」というこの本、ストーリーは単純なのだが、最後まで一気に読んだ。登場人物の心情描写が極端に少なく、淡々と話が進んでいくのだが、それが心地よい。いや、話の内容は決して心地よいというものではない。難破して、海岸に漂着した「お船様」から、食糧や着物などを回収し(場合によっては乗組員を殺害してまでも)、それが重要な生活の糧になっているのである。

 

ひたすら何年も「お船様」を待つ村人たち。「お船様」がやってくれば、漁に出て魚をとったりする必要もなくなるくらい生活に余裕が生まれるが、「お船様」が来ないと困窮し、自らを身売りし、残した家族をその金で養ったりしなければならない。

 

そんな村人たちの生活が描かれているのだが、こういうことは実際にあったらしい。「お船様」がやってくるということは、難破して命を落とす者がいるわけなのだが、それを願う村人たち。

 

恐ろしいことであるが、村人たちはそれを決して悪だとは思っていない。「お船様」がやってこなければ死んでしまうのである。

 

小説のエンディングは予想外に切ないことになってしまう。そこも含めて、気に入った小説である。この作家の本をもういくつか読んでみようと思う。

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