「どんでん返し」

他人のフィルターが邪魔なときがある。「これは美味しいよ!」と言われて、期待して食べても、「うーん、そこまででも・・・。」ということもある。というか多い。味覚なんて人それぞれだからそれも当然と思うけど。

まあ、食べ物については、その人がよかれと思って紹介してくれているものなので、よしとしよう。

しかし、嫌いなのが本の帯である。当然、売るために書いてあることなので、盛っている。「衝撃のラスト!最後の一行で世界が一変する」とか書かれていると、どうしたって、最後の一行にどんなことが書いてあるのだろうと意識してしまう。

「どんでん返し」系のミステリは大好きだ。しかし、「この本はどんでん返しがありますよ。叙述トリックですよ」なんてはじめから言われて読むのはぜんぜんダメである。

まったく何の先入観もなく読むのがよい。Kindleは「帯」がないという点においても優れているかもしれない。

で、最近、読み終わって、「え!?マジで!」と思ったのが、三浦綾子「海嶺」。江戸時代の船乗りが海難で漂流し、アメリカやらイギリスやらを転々とする話なのだが、そのラストに驚かされた。どんでん返しというわけではないが、マジで!?であった。

物語というのは、ラストシーンをどうするかで、その印象はやはり大きく変わるだろう。村上春樹の小説でいちばん好きなのは、「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」だが、ラストシーンがとくに好きだ。単純なハッピーエンドより、切ない終わり方のほうが好きなのだ。

「君の名は」という映画は面白かったが、ラストシーンは、出会えず終わるほうがよかったのではないかと思ったり。

しかし、話は戻るけど、これは叙述トリックである、と知りながら読み、それでもうまいこと騙されるような素敵な本に出会うことももちろんあり、そういうときはその著者の大ファンになるのであった。

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