解散登記の抹消と会社継続。

数年前、とある地方法務局管轄の株式会社について、「解散登記を錯誤により抹消する」、という案件を扱いました。

上の写真がそのときのものです。清算人のところは、「年月日抹消」となり、従前の役員が「年月日抹消により回復」と登記されています。

つい先日、税理士さんから依頼があり、同様の内容の登記を別の管轄の法務局で行う必要があり、その法務局に問い合わせ、何度かやり取りした結果、「できない」という結論になりました。

数年前に行ったときは、解散登記がなされた直後、1週間後くらいに申請したので認められたのかもしれません。今回はそれ以上の長期間が経過していました。

よく行う類型の登記であれば、申請書を作成して法務局に提出すればOKですが、めったにやらない登記だと事前に管轄の法務局に相談します。「管轄の」というところがポイントで、A法務局で可能だが、B法務局では不可能ということがありえます。

同じ書類が提出されたとしても、登記官の判断によって、通ったり通らなかったりする可能性があります。「まあ、このくらいなら認めて差し支えないだろう」という人と「まかりならん!」という人がいるのですね。

ちなみに、今回は、「解散登記の抹消」ではなく「会社継続」の登記をすることになりました。会社継続の登記自体もそんなにメジャーな登記ではないと思います。司法書士なら全員が知識として知っているものですが、そんなにしょっちゅうある登記でもありません。私も開業して10年以上たちますが、やった記憶がないです。

とりあえず登録免許税は3万円だな、と思っていましたが、取締役が新たに就任ということになるので、役員変更分も必要になりますね。

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公証役場で遺言をつくる〜その現場

小平市の相続コンサルタント、司法書士の手塚宏樹です。

相続のご相談のなかでも、「遺言」はかなりのウエイトを占めます。遺言の種類は、民法に明確に定められていて、いくつも種類がありますが、実際には、公証役場で作成するか、自分で(自筆で)書くか、のどちらかがほとんどです。

自分で書く、だと思い立ったそのときに書くことができるし、費用もかかりません(自分が亡くなったあとに、費用は発生しますが。家庭裁判所に提出したり、相続人はけっこう面倒です)。

自筆で書く遺言は、専門家のチェックを経ないことが多いので、その内容に不備のあることが多いです。これを書いている今日も、ご相談で見せていただいた遺言が、「うーーーーん」と頭を悩ませてしまうような書き方でした。誰に相続させたいかは明記してありましたが、書き方に問題があり、おそらく金融機関は受け付けてくれないのではないかと思います。

その点、公証役場で作成する「公正証書遺言」ならば、我々司法書士などの専門家や公証人のチェックが入ります。しかし、「◯◯士」とか「公証人」とかいっても、人それぞれで、公正証書遺言だからといって完璧である保証はありません。遺言に土地や建物を記載するときは、最新の登記簿謄本でその内容を確認する必要がありますが、それを怠り、あとあと法務局で登記手続きができなかった、なんてこともあります。記載の不備で、銀行口座の解約ができない、ということもあります。

慣れているプロに頼むほかないですね。法律がどうこう、というより、銀行や法務局など、遺言を受け付ける機関がどういう対応をするか、を知っていないといけないのです。

で、公証役場で遺言を作成する場合、どのような流れになるのか、をご説明します。

まず、私のところにご相談に来られて、財産の内容を確認し、誰にどのくらいずつ相続させたいのか、を聞き取ります。あるいは、アドバイスを差し上げて決定してもらう。

それと並行して、戸籍謄本や登記簿謄本などの必要書類の収集を行います。その後、決定した遺言の内容を、公証役場に伝え(私が作成した案文を送付)、集めた資料を送ります。この、案文を作成する、というところと、最初の聞き取りとアドバイス、が最大のポイントです。コンサルタントの能力の差が、如実に現れるところでしょう。

あとは、予約した日に、遺言者ご本人と、私ともう一人の証人(事務所のスタッフ)の合計3人で公証役場に向かいます。遺言者ご本人のご家族がいらっしゃることも多いですね。

みなさん、待ち合わせ時間より20〜30分くらい早く来られます。時間に遅れてきた方は今まで記憶にありません。緊張されるみたいです。

公証役場で何をやるかというと、

1.予約の時間が来たら奥のテーブルに通される。遺言者ご本人、私、もう一人の証人、そして公証人の4名。ご家族は入れません。

2.公証人が、遺言者ご本人に、氏名や生年月日を聞き、本人確認をします。

3.公証人が遺言書の内容を一字一句読み上げます。本当に「一字一句」なので、10分以上読みっぱなし、ということもあります。

4.「この内容で問題ないですね?」と、公証人から遺言書ご本人に確認があり、「間違いありません」と答えると、ここで一安心。

「大丈夫だと思います」とか、「ぜんぶ任せてありますので」とか曖昧な答えをされると、公証人も困ってしまいます。

5.遺言書に、署名・押印をします(実印で)。証人2名も同様にします

6.遺言書の原本は、公証役場に保存されます。ご本人が亡くなったあと25年後まで保存されるとのことです。それとは別に、写しを2部もらえます。これはご本人が持ち帰ることができます。

7.公証役場に費用を払って、すべて完了です。ここまででだいたい30分くらいです。

ご依頼者にとっては、公証役場に行く日そのものが一大イベントだと思いますが、私にとっては(もちろん当日も大事ですが)、それまでの過程でいろいろと頭を使います。

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相続は一人一人で考える。

こんにちは。小平市の相続コンサルタント、司法書士の手塚宏樹です。

相続のご相談を受けていて、たまに勘違いされている方がいらっしゃいますが、「相続」というのは、亡くなった方、その一人だけについて考えます。

 

たとえば、

お父様が亡くなって、相続人全員でその遺産をどのように分けるかを話し合った。そして、不動産の名義も変更し、預金も解約した。

それはあくまで、「お父様の相続」について手続きをしたというだけのことで、その後、お母様がお亡くなりになったときには、真っさらの状態で話し合うことになります。お父様のときに「何もいらないと言った」とかは関係ありません。

一つの家族のなかでの話でも、ちがう方が亡くなれば、それは「別の相続」なのです。

もう一つちがうケースで説明しますと、

お父様が亡くなって、妻・長男・二男が相続人であったときに、長男がすべてを相続しました。その後、長男が亡くなったら、長男の配偶者・子どもがすべてを相続することになります。

もし長男に配偶者も子どももいない場合は、長男の母が相続します。もし、このときに母がすでに亡くなっていれば、二男が相続することになります。父の相続のときに二男が相続しなかったことは関係がない、ということです。

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ナイショで愛人にマンションをあげることはできるのか?

小平市の相続コンサルタント、司法書士の手塚宏樹です。

まあ、こういうご依頼というかご相談というか、がどれだけあるのかわかりませんが、潜在的にはけっこうなニーズがあるのではないかと推察するのであります。

いま、愛人をマンションに住まわせている。しかしその名義は自分である。とりあえず今のところは何も問題はないけれども、自分が死んでしまったあとはどうなるのだろう。自分の財産だから、家族が相続することになるのか。すると愛人はそのまま住めなくなってしまう。はて困った。

「じゃあ、遺言に書いておけばいいよね!?」(って、こんな軽い口調ではない気もするけど)

遺言も万能ではない。公正証書遺言っていうと、公証役場に行かなければいけない。こっそりやるには不向きかもしれない。さらに、公正証書遺言だと、コンピュータですべて管理されてしまうので、自分の死後、家族が検索をかけるかもしれない。そうすると愛人の存在が白日の下にさらされてしまうのである。

ならば、自筆証書遺言にしようか。これならば、書斎にこもって、つらつらと書くだけで完成する。しかし、これもまた問題をはらんでおり、自分の死後、自筆の遺言は、家庭裁判所に持ち込んで検認(ちゃんと様式にしたがって書かれているかというチェック)を受けなければならない。この検認を申し立てるにあたっては、遺言者の戸籍謄本をとる必要がある。愛人がとれるのだろうか?戸籍謄本がなんとかなったとしても、さらなる関門が待ち構えている。この検認手続き、法定相続人の全員に通知がいくのである。「遺言書を開封するから裁判所に来てください!」なんていう通知がきた家族はビックリ。やはり愛人の存在が白日の下、の可能性大なのである。

ほかにも、相続税の申告をどうするんだとか、自分が認知症になったら財産を洗いざらい調べられるんではないかとか、もろもろの問題点がある。

じゃあどうするのか。という問いには、いくつかの解答があるのだろうけれど、どれが正解なのかはケースバイケースとしか言えないだろう。

一つの答えとしては、「いま、あげちゃう」ということか。たんに「あげちゃう」だけだと贈与税とかで大変なことになるので、ちょっと工夫する必要があるが、遺言よりはバレる可能性がだいぶ低くなると思う。

お知り合いで、こういった問題でお困りの方がいれば、ぜひご連絡を。

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遺言執行者の決め方を間違うと手続きができなくなる?

小平市の司法書士、手塚宏樹です。

遺言書をつくるのは、「子どもに財産を相続させたい」とか、「お世話になったあの人に財産をあげたい」という場合だと思います。◯◯さんに、どの財産をどのくらい相続させる(あげる)、と書けばいいわけです。後者は、正確には、「遺贈する」といいます。

遺言には、そういった「財産をどう振り分けるか」という内容を書く部分のほかにも、いろいろなことを記載できます。その一つが、「遺言執行者」の定め。

遺言執行者とは、その遺言の内容を実現する者です。具体的には、遺言を書いた人が亡くなったあとに、その内容に従って銀行口座を解約したり、不動産の名義変更の登記をしたり、という手続きをすることになります。(遺言というのは、亡くなったあとの手続きに使うためのものですので、銀行や法務局などが受け付けてくれない遺言書だと、せっかく作っても意味がないことになってしまいます。だから、専門家の目を通らない「自筆証書遺言」というのはなかなか難しいのです)

で、その遺言執行者を誰にしたらいいのか、という問題が出てくるのですが、親族の方がなるか、または我々司法書士のような専門家がなる、のいずれかがほとんどだと思います。

親族の方がなるときは、実際に、遺言書のなかで財産をもらうこととされている人自身がなればそれでOkです。では専門家がなる場合はどうでしょうか。

最近、このようなご相談がありました。ある方が亡くなり、その方は十数年前に遺言をつくられていました。配偶者の方にすべての財産を相続させる、という内容です。亡くなった方には、子どもがいなかったため、法定相続人は、配偶者と亡くなった方の兄弟姉妹です。遺言がなければ、法定相続人全員で遺産分割協議をして、その協議書に署名押印、さらには全員の印鑑証明書を添付する必要があります。が、今回は遺言があったので、そのような手間は不要です。

しかしここで遺言執行者が問題となりました。遺言執行者には、十数年前、遺言の作成に立ち会った士業の方の名前がありました。本来ですと、その士業の方に、遺言執行を依頼して、銀行口座の解約などを代行してもらうことになります。が、当然費用もかかります。

ご相談者は、自分で銀行に行って手続きをするから、執行者には頼みたくないと言います。銀行に確認したところ、A銀行は、「執行者が辞任した旨の書面(執行者自身が記名押印)」があれば、配偶者の方が手続きをできるということでしたが、B銀行はそのような手続きは認めておらず、「必ず遺言執行者が、遺言執行の手続きをしなければならない。もし配偶者の方が自分でするのであれば、家庭裁判所で執行者が辞任したことが認められた旨の書類を提出せよ」と言いました。

このケースは、私はご相談を受けただけでしたので、配偶者の方が最終的にどのようにされたのかはわかりませんが、おそらく、執行者の方に報酬を支払って遺言執行をしてもらったのではないでしょうか。はじめから遺言を書くときに、遺言執行者を配偶者の方にしておけば、そのようなことにはならなかったはずです。執行者を専門家にしておけば安心という面はありますが、遺言の内容によっては必ずしもその必要はないのかもしれないな、と思わされた事案でした。

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公益財団法人の主たる事務所移転

小平市の司法書士、手塚宏樹です。

仕事の多くは、相続案件なのですが、会社の登記や不動産登記もお話があればお受けしています。つい先日、士業法人の登記をやったなと思っていたら、今度は公益財団法人です。一般社団法人ならば、設立や役員変更など、それほど珍しくはありませんが、財団法人は数が少ないと思います。ましてや公益財団法人となると。

ご担当者の方にご来所いただき、お話を伺いましたが、公益になるのがまず大変だが、認定を受けたあとも大変だ、とおっしゃっていました。

ご依頼いただいたのは、法務局の管轄が変わる「主たる事務所移転」の登記。最初、お電話で概要をヒアリングしたときには、「許可がいるのかな?」ということが気になりましたが、よくよく調べると、結論としては不要、なのですね。ただし、事後的に届け出は必要とのこと。

そうすると、株式会社などとそれほど大きく変わるところもありません。が、役員欄を見る と、任期が切れている役員の方が数名いて、これも合わせて重任の登記しないといけません。

ふだんあまりやらないような登記だと、久しぶりに条文に当たったりして、なかなか面白いです。

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士業法人の社員が代表社員となる場合の登記記載例

仕事の話です。

懇意にしている士業の方から依頼があり、士業法人の役員変更登記をお受けしました。

 

現在の登記簿は、下記のとおりです。

住所 ◯◯◯◯

社員 A

住所 ◯◯◯◯

代表社員 B (Bは辞任しており、下線が引かれ抹消されています)

 

で、このたび、新たにCさんが社員として加入し、Aさんが代表社員となる場合の登記すべき事項がこのようになります。

 

「役員に関する事項」
「資格」社員
「住所」◯◯◯◯
「氏名」C
「原因年月日」平成◯◯年◯月◯日加入

 

「役員に関する事項」
「資格」社員
「住所」◯◯◯◯
「氏名」A
「原因年月日」平成◯◯年◯月◯日資格変更

 

今度、やることがあるのかないのか分かりませんが、誰かのお役に立てば幸いです。

 

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