2022年5月から都内のジムでキックボクシングを始めました。友人に誘われて、なんとなくダイエットにいいかなと思っていたくらいでしたが、いつの間にか、その友人よりも熱中して通うようになっていました。
途中、怪我をしてしまったりもしましたが、ダイエットの効果はしっかりとありました。最初の頃は、1週間に1時間のクラスに参加するだけで、その後何日も筋肉痛があるという状態。約半年後には1週間に3日~5日程度練習するようになっていました。しかも1日2時間とか3時間。さすがにそれを4日も5日もやると、週の終盤のほうは体が重く感じられていましたが。
体重は7ヶ月で7キロ減っていたので、だいたい1ヶ月に1キロほど減っていたようです。食事はそれほど制限してはいません。プロテインはほぼ毎日飲んでいました。体のラインも変わり、昔の服が着れるようになりました。
また、スタミナがついたことと、日常生活で疲れにくくなり、仕事をしていても集中力を感じられるようになりました。夜にジムに行くので、それまでに仕事を終わらせなくては、という気持ちも良い緊張感になりました。
でも、良いことばかりではなく、初期には肉離れを経験してしまいました。やはりそれまで運動とは縁遠い生活をしていた中年男性がいきなりハードなトレーニングをすることは難しいのだと思います。ジムでパーソナルトレーニングを受けるのでもない限り、自分の体は自分で気をつけなければなりません。トレーナーもいろいろな方がいると思います。基本的に、トレーナーは、何十年も運動不足だった人間のことは分からないのではないかと思います。自分自身がスポーツマンですから。いま振り返ってみると、超初心者の頃に、むちゃな練習メニューをさせられていたな、と思うことも多々あります。「右ミドル50連打!」とか言われて、よくわからず、根性でついていこうとしていましたが、無理は禁物ですね。
練習前後のストレッチも、もっともっと時間をかけてやるようにしておけば良かったと思います。ジムによっていろいろ違うでしょうが、すべてを体系立てて教えてもらえるということは期待しないほうがいいのかもしれません。自分で勉強して、そのうえでジムの練習環境やトレーナーを利用する、というのが近道だし安全でしょう。
試合に出ることに興味が生まれたので、トレーナーにそのような話をしたところ、スパーリングを毎回やってくれるようになりました。それは大変ありがたいのですが、初心者がいきなりスパーリングといっても、なにをどうしたらいいのか、どう動いたらいいのか分かりません。場数をこなしていくうちに、そしてyoutubuで勉強していくうちに慣れてはきましたが、それでも、もっと効率的にやる方法はあるように思いましたし、何より、安全面を考えると疑問符は残るやり方でした。
とはいえ、慣れてくると、最初は1分間でヘトヘトになっていたのが、何ラウンドもこなせるようになってきたり、変化は自分でも感じられました。
トレーナーの方とスパーリングをするときは、こちらの実力に合わせて手加減してもらえるのがわかっているので安心でしたが、ジム生同士でのスパーリングは怖いと感じることもありました。「軽く」の捉え方が人によって違うので、自分は寸止めくらいでやっているので、相手からはけっこうな力の入ったパンチをもらったりすることもあります。ぜんぜん軽くないローキックを数発食らって、翌日以降、何日間か歩くのに支障をきたしたこともありました。ローキックのディフェンスの仕方もよくわからないので、蹴られるがままになってしまいました。
あとは、いくら軽いスパーリングとはいえ、ヘッドギアを装着したほうがよいのではないかと思いました。顔面に何発か軽いパンチを食らい、コンタクトが外れたりすることも多々ありました。年末の最後の練習のときには、パンチを受けたあと、視界に稲妻のようなものが走るようになりました。飛蚊症の症状もあります。その後、眼科にいくと網膜裂孔という診断で、レーザー治療をしてもらいました。
というようなことで、いったんキックボクシングの練習は休んでいます。ミットを持ってもらって、あるいはサンドバッグに、パンチやキックを打ち込むのはとても爽快感があり、自分の体力が向上していくのが実感できることも素晴らしいと思います。ただ、自分の体を守るのはあくまで自分です。試合に出たい、などと言わなければ、フィットネス目的で楽しくキックボクシングの練習をすることができますが、それでも、自分の体の異常は自分でしか気づけません。これから、ほかにどんなスポーツをやっていくかわかりませんが、安全に楽しんでいきたいと思います。